当社のDXへの取り組み
改版 2022年1月1日(DX推進体制について一部追記)
改版 2023年8月15日(取組状況等を最新情報に更新)
改版 2025年5月14日(経営理念の修正等に伴う改訂)
株式会社アルファパーチェス
代表取締役 社長 田辺 孝夫
1. アルファパーチェスの購買DXへの取り組み
当社は、産業界のお客様の購買活動に+αの寄与をすることを目指し、社名をアルファパーチェスと命名しました。その社名に込めた思いの実現に向け、お客様の業務に貢献できる商品とサービスを提供し、サプライヤー様とともに持続可能なサプライチェーンを構築するため、テクノロジーを活用し、購買DXの情報基盤を展開しています。
2. MROサプライチェーン全体の革新に向けて
当社は、MRO(Maintenance Repair & Operations)と呼ばれる業務用の商品・サービスに関し、デジタル空間上でお客様とサプライヤー様が出会い、価格や納期等の取引条件につき合意し、利用シーンや日程にあわせた商品配送や作業の手配を完結させることができるITプラットフォームを運営しています。
当社創業の西暦2000年当時は、DX(Digital Transformation)という呼称はなかったのですが、当社が創業より一貫して目指してきたのは、まさに購買DXの実現であり、当社のB to B デジタル取引プラットフォームの利用者や商材数の増加を通じて、その効率性、利便性、および経済効果を高め、お客様とサプライヤー様とともに、サプライチェーン全体の革新を進めていくことを目指してきました。
近年は、DXという言葉と概念が一般化し、お客様とサプライヤー様の双方がDX推進への意欲を高めていることから、当社としても、更にレベルと完成度を上げたサプライチェーンの革新に取り組んでまいります。
3. DX推進体制
DX推進を組織の目的、目標としたDX推進室を設置するとともに、全社のIT技術や開発の方針をトップマネジメントが議論するためのテクノロジー戦略会議を定期開催しています。
また、2014年に当社から分社したATC株式会社は、ITシステムの設計、開発、運営の専門家で構成される当社の100%子会社であり、DX推進室とATC株式会社が一体となって、当社が提供するDXプラットフォームの機能強化を進めています。
4. DX推進のための環境整備
- (1) システム面の整備
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- 当社は基幹ITシステムの大部分を内製していることから、旧来のシステムは自社管理のデータセンター上に構築されていましたが、DX認定を取得した2021年頃より、サードパーティーが提供するクラウド上のサービスを含め、お客様やサプライヤー様のシステムとの接続性を高める為に、新システムはクラウド上で開発しており、既に多くの新システムがクラウド上で動作しております。旧システムの機能の全てをクラウド上に展開するには、まだまだ時間が必要ですが、最終的にはクラウド空間上に全システムを移管する予定です。 また、当社では個別の顧客向けのカスタムソリューション開発のためには、サードパーティー製のローコード、ノーコードSaaSアプリを併用しております。サービス産業では、多くのお客様がローコードSaaSアプリを活用されているため、お客様のアプリと当社開発のアプリを連動させ、顧客専用のソシューションを構築しています。
- (2) 人材面の整備(DX人材の確保・育成)
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- DX化の成否を決めるのは、ユーザーの利用シーンに立脚し、最も効果的なシステムの活用方法を構想、企画、立案する開発の「要件定義」の力です。そのため、当社では、実際にシステムを利用されるお客様やサプライヤー様へのインタビューから始めて、システムの利用シーンや利用方法に関する仮説と検証を繰り返す定例会を開催し、開発の要件定義の精度を高めるとともに、開発開始後も毎週のレビューを通じてシステムの完成度を上げています。
- DX推進室およびIT子会社であるATC株式会社において、要件定義やシステム設計を担う人員は、それぞれ十名を超え、当社連結人員の約1/10が、ITの仕様検討と確定に係る人財です。この人財層の能力を、更に向上させ、業務理解力と構想力に優れたアーキテクト型人財へと高めることが、当社の人材確保、育成の方針です。また、DX以外の既存の事業部門でも、ノーコード型のクラウド型ITプラットフォームを用いたアプリ開発を進めており、広義のDX人財を全社で幅広く増強中です。
5. 戦略の達成に向けた指標
当社の目標は、当社の電子商取引プラットフォームの利用者拡大による価値向上ですから、その達成指標としては売上高の成長を目標としています。具体的には、毎年二桁%の売上成長を目指します。
6. 最新の取り組み状況
当社は、MRO物品の購買に際して、お客様にとって最も有利な購入条件の商品を自動的に選択できる無限カタログシステムを2024年後半に市場投入しました。
当社の無限カタログシステムは、他社の電子カタログや、他社の電子プラットフォーム上のカタログシステムを含め、多数のカタログ情報を比較し、いずれのカタログの商品であっても、直接、当社から購買できる機能を提供しています。
その無限カタログの強力な推奨機能は、お客様に好評で、活用度が高く、新機能によるMRO物品のサプライチェーン全体の革新を進めることができました。
今後、この無限カタログの機能を更に高め、物品のみでなく、サービスまでを含めた多様な商材を扱えるDXプラットフォームとして育成していく計画であり、毎年、新機能を市場に投入し、お客様とサプライヤー様に、その利用を呼び掛けていく計画です。
この無限カタログの進化が、お客様とサプライヤー様の双方にとって、強力なDX推進のツールとなり得ると、当社では確信しております。